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2017年3月 8日 (水)

中国人の日本観②

阿倍仲麻呂は遣唐使に随行して唐に渡った。

唐では、李白、王維など最高の文人と親交を温めた。

その仲麻呂が日本に帰る時、王維は送別に際して『秘書晁監の日本国に帰るを送る』の漢詩の中で次の様に詠っている。

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積水不可極  積水極むべからず

安知滄海東  安んぞ知らん滄海(そうかい)の東

九州何處遠  九州(きゅうしゅう)何れの処か遠からん

萬里若乗空  万里空に乗ずるが若し  (以下略)

ひろびとした海(積水)の果てはきわめようのない

東の海(滄海)のさらに東、君の故国のあたりのことなど、どうしてわかろうか

中国の外の九大州(九州)のうちでどこが一番遠いだろうか

君の故国へ帰る万里の道は、空中を飛んで行くようなものだろう

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「滄海」「九州」などの語は神話伝説にでてくる言葉で、空想上の世界である。

当時の中国人の日本観、ひいては世界観が垣間見える。

中国の古代周王朝で、「東夷」とは、現在の山東省を指していた。

日本は勿論の事、朝鮮ですら「東夷」の外側、即ち古代中国人にとって地の果て、圏外だったのである。

唐代ですら、中国にとって日本は、未知の国だったから、阿倍仲麻呂はまさしく、遠い滄海の東からやってきた異邦人だったのである。

だが、此の異邦人(阿倍仲麻呂)は、高い教養を備えた文人で、中国人の日本観を大きく変えたのではないかと思う。

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