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2016年12月12日 (月)

≪漢詩鑑賞≫山居秋瞑(王維・五言律詩)

盛唐の詩人・王維は宮仕えの傍ら、都の郊外で隠者生活を楽しんだ。

こうした生活を「半官半隠」という。

漢詩人の多くは、科挙試験に合格した官吏であり、同時に詩人である。

このことは、科挙の試験科目の一つが漢詩を創作する事であったという背景がある。

官吏としての地位は、時の政治・政変によって左右される。

だが、漢詩の価値は、政治とは無関係で、不変である。

寧ろ、漢詩の名作は、王維に限らず隠者生活から生まれたものが多い。

☆……☆……☆……☆……☆……☆……☆

山居秋瞑  王維

空山新雨後  空山(くうざん)新雨(しんう)の後

天氣晩來秋  天気晩来(ばんらい)秋なり

明月松閒照  明月(めいげつ)松間(しょうかん)に照り

淸泉石上流  清泉(せいせん)石上(せきじょう)に流る

竹喧歸浣女  竹喧(さわが)しくして浣女(かんじょ)帰り

蓮動下漁舟  蓮動いて漁舟(りょうしゅう)下る

随意春芳歇  随意なり春芳(しゅんぼう)の歇(や)むこと

王孫自可留  王孫自ら留まる可し

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

秋の静かなもの寂しい山(空山)に、サアーッと雨が降り(新雨)、そして上がったばかり。

雨上がりのあと、澄んだ気配は夕暮れ(晩来)にいよいよ清らかに、秋らしくなる。

松の葉ごし(松間)に照る月の光

石の上をサラサラ流れる清らかな泉(清泉)の流れ

竹林の向こうに何やらにぎやかに話し声が聞こえて(竹喧)浣女が帰ってゆき

入江の蓮が動いて(蓮動)、漁舟が川を下ってゆく

春の花は勝手に(随意)散ってしまうがよい。

王孫は春の草花が枯れ尽きようと、そんなことにはかまわずここに留まるだろう

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