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2015年8月22日 (土)

≪漢詩鑑賞≫倦夜(杜甫)

   倦夜(けんや)      

竹涼侵臥内  竹涼(ちくりょう)は臥内(がだい)を侵し

野月満庭隅  野月(やげつ)は庭隅(ていぐう)に満つ

重露成涓滴  重露(ちょうろ)涓滴(けんてき)を成し

稀星乍有無  稀星(きせい)(たちま)ちに有無(うむ)

暗飛蛍自照  暗きに飛ぶ蛍(ほたる)は自ら照し

水宿鳥相呼  水に宿る鳥(とり)は相い呼ぶ

萬事干戈裏  万事は干戈(かんか)の裏(うち)

空悲清夜徂  空しく悲しむ清夜の徂(ゆ)くを

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竹林の涼しさ(竹涼)が、この寝室の中(臥内)まで入ってきて、野の月の光は、我が家の庭のすみずみ(庭隅)まで満ちている。

葉に結んだ露(重露)は、やがてしずく(涓滴)となって落ち、空にまばらに出た星(稀星)は、光ったり消えたりしている(乍有無)。

暗いところに飛ぶ蛍は、自分で光を放って照らし(自照)、水辺に宿る鳥は、互いに呼びあっている。

これらすべての事(万事)は、戦争(干戈)の中で行われていることを思うと、この清らかな夜がすぎてゆく(徂)ことを悲しく思う。

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