韓国の時代劇ドラマにみる小中華思想
韓国の長編時代劇ドラマは面白い。
『トンイ』『ホジュン』『イサン』・・・と、色々観たが、面白かった。現在は、TVで『トンイ』を毎朝観ている。筋書きは分かっていてもついつい観てしまう。(笑)
ドラマの背景には、朝鮮王朝内部の権力闘争がある。
即ち、常に王様が正義である。現代・韓国から見た「(主観的な)朝鮮の歴史」が垣間見える。
主観的な朝鮮の歴史とは何か?
それは、小中華思想に根ざしている。
中華思想とは、漢民族が宇宙の中心であるという考えである。
周辺の国は、東は東夷、北は北狄、西は西戎、南は南蛮と呼んで蔑んだ。
中国の東側にある日本は「東夷」であり、朝鮮は「朝貢国」(中国王朝の属国)であるが「東夷」ではない。
一方、韓国・朝鮮の人々にとって、中国は常に怖い存在で歴史的に「面従違背」の姿勢をとっていた。
日本(倭国)に対しては、敵と見なしているが、中国王朝に対しては、身の危険があるため敵とは呼ばない。
韓国の時代劇ドラマを見ると、敵を表現するに「夷狄(東夷・北狄)」は出てくるが「西戎」「南蛮」は、出てこない。
これが、韓国・朝鮮の人々の持つ『小中華思想』である。
そういう背景を踏まえて、韓国の長編時代劇ドラマを見ると実に面白い。
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