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2014年6月13日 (金)

≪読書感想≫苦役列車(西村賢太著)

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小説『苦役列車』(西村賢太著)を読んだ。

芥川賞受賞作品だが、受賞時の言葉が、「そろそろ風俗に行こうと思っていた」だった。

小説は映画にもなった。

そのキャッチコピーが、「友ナシ、金ナシ、女ナシ。この愛すべき、ろくでなし」R15+指定だった。

石原慎太郎の解説「魅力的な大男」の次の行が、小説以上に面白かった。

いかなる善人も実は密かに悪行を夢見るし、いかなる富豪も自らの富の喪失を恐れぬことはあるまいし、完璧に近い充足の内に過ごしている人間でもその喪失や挫折を密かに危惧しているに違いない。

堕落とは、何か?

それは、初心を忘れることである。

「ろくに風呂にも行かず顔も洗わず着替えもせずに」「日当の5500円は即座に酒代とソープランド代に消えていく」ことが“初心”である。

だとすれば、「将来のために貯金をする」ことこそが、堕落の始まりである。

石原慎太郎の解説は、次のように結んでいる。

その西村氏は貧困から裕福という障害を構えることでこれからどのように変質していくのだろうか。裕福による堕落もまた彼にとって格好な主題足り得るのだろうか。

成功のもたらすだろう生活の変質の中で、このしたたかな大男がさらに大きくなるのか萎縮するのかその変質に尽きせぬ興味がある。

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