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2014年3月21日 (金)

クリミア情勢の視点③~民族自決と国際秩序

Malakhov1

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◆「交戦権」の否定

日本人は、「戦争はやってはいけない」というフレーズをよく口にする。

このフレーズには、二つの意味がある。

第一に、国家間利害を、“武力ではなく外交的に解決すべき”という意味で、その通りだ。

第二に、“交戦権の否定”という意味があるが、主権国家としてはあり得ない。

「交戦権」は主権国家のもつ「最終的」な権利である。

(歴史上の戦争は、すべて「自衛」「解放」等の名目で起きている。勝った方が正義なだけである。)

だから、私は戦争を賛美するわけではないが、「戦争をやってはいけない」というフレーズに疑問を感じる。

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◆クリミア戦争

歴史の教訓」とは、「何故、戦争が起こったのか?」という解明である。

クリミア戦争(1853~1856)の教訓とは何か?

①1853年7月、ロシアはオスマン帝国の宗主権の下にあったモルダビア、ワラキア(現在のモルドヴァとルーマニアの一部)に進軍した。

②解放を目的としていたことからロシア側は宣戦布告なしに行った。

③オスマン帝国軍がロシア軍をドナウ以北にまで押し戻すが、両軍ともに決定力に欠いたため、戦線は膠着状態に陥った。

④ロシアの過大な要求に不満と懸念を抱いた英仏だったが、本格的に参戦するつもりはなかった。

⑤英仏は、ロシア黒海艦隊の奇襲(1853年11月)をキッカケに、対ロシア強硬論へと世論が傾き、1854年3月、ロシアに宣戦布告した。

以上が、クリミア戦争のプロローグであり、幾多の教訓が内包されている。

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◆国家覇権の拡大と限界

戦争は、国家覇権の衝突である。

覇権拡大の白地があれば、戦争は起こらない。

大航海以後は、大西洋を東西に分割して、(ブラジルを除く)中南米はスペインが、アジア・アフリカはポルトガルが、覇権を拡大した。

その後、欧米列強(アメリカ・イギリス・フランス・オランダ)が、アジアを植民地化し、覇権を拡大した。

プーチンのクリミア併合を批判している米国は、どうか?

西部開拓でアメリカ・インディアンの土地を奪い、メキシコとの戦争で、テキサス州を併合し、さらに太平洋に進出し、ハワイ州を併合した。

第二次大戦以降、中国が急速に覇権国家になったが、21世紀の現代では、白地はほとんど無い。

覇権拡大しようとすれば、領土・領海の再分割しかない。

中国共産党政権は、(戦争を忌避する)米国オバマ政権をけん制して、「太平洋の米中分割」を提案している。

歴史上、「戦争」を逡巡するほど、戦争は起きるし、大戦争に発展しているのである。

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