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2013年11月10日 (日)

≪漢詩鑑賞≫香炉峰下、新たに山居を卜し、草堂初めて成り、偶たま東壁に題す(白居易)

Kanshi30p

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白居易46歳の作。

左遷の境遇(「司馬」という閑職)にあってなお、自らの人生観(達観)を「楽天的」に述べている。

題は、「香炉峰(慮山の北峰の名)のふもと(下)に新しく山居を占って定め(卜居)、草堂(かやぶきの粗末な家)ができあがったばかりの時に、心ゆくまま東壁に書きつけた詩」という意味。

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香炉峰下、新たに山居を卜し、草堂初めて成り、偶たま東壁に題す

白居易<七言律詩>

日高睡足猶慵起  日高く睡(ねむ)り足りて猶お起くるに慵(ものう)

小閣重衾不怕寒  小閣に衾(しとね)を重ねて寒さを怕(おそ)れず

遺愛寺鍾欹枕聴  遺愛寺の鐘は枕を欹(そばだ)てて聴き

香炉峰雪撥簾看  香炉峰の雪は簾を撥(かかげ)げて看る

匡盧便是逃名地  匡盧(きょうろ)は便(すなわ)ち是れ名を逃るるの地

司馬仍爲送老官  司馬(しば)は仍(な)お老いを送るの官為(た)

心泰身寧是帰處  心泰(やす)く身寧(やす)きは是れ帰する処

故郷何獨在長安  故郷何(なん)ぞ独り長安にのみ在らんや

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日は高くのぼり、睡眠はもう十分なのだが、まだ起きるのはめんどう(慵ものう)。小さな二階造りの高殿で、重ねたふとん(衾)にくるまっていれば、寒さなど感じない。

遺愛寺の鐘が響くと、ちょいと枕をたてにして(欹てて)耳をすまし、香炉峰の雪は、ふとんの中から簾をはねあげて(撥げて)、しばしながめ入る。

盧山(匡盧)は、俗世間から隠れ住むにふさわしい土地であり、司馬という閑職も、まあ老人が余生を送るには悪くはない。

心がやすらかで身にさわりがなければ、それ以上何を望むことがあろうか。長安ばかりへ帰りたがるのはおろかなころ、長安ばかりが故郷ではあるまい。

※ 泰  やすらかでのびのびしていること。

※ 寧  おだやかでさわりがないこと。

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