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2013年10月 5日 (土)

≪漢詩鑑賞≫元槇と白居易の友情を背景とした詩

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元槇(元九)と白居易(白楽天)

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◆舟中、元九の詩を読む(白居易)

これは、元槇との友情を背景にした詩である。

夜を徹して元槇の詩集を読み、灯を消して闇座する白居易の姿。

そこには、底知れぬ孤独感が充ちている。

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◆楽天の江州司馬を授けられしを聞く(元槇)

同じころ元槇もまた、左遷と重病に怯え、通州にあって白居易を思う詩を作っている。

残燈の中、雨まじりの夜風、友人の悲報に驚く元槇の姿。

そこには、暗澹たる悲壮感が充ちている。

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舟中、元九の詩を読む (白居易)

把君詩卷燈前讀  君が詩卷を把(と)って灯前に読む

詩盡燈殘天未明  詩尽き灯残りて天未だ明けず

眼痛滅燈猶闇座  眼痛み灯を滅して猶闇座すれば

逆風吹浪打船聲  逆風浪を吹いて船を打つ声

君の詩集を手に取って、灯の前で読む。詩を読み終えた時に、灯はわずかに消え残っていただけだが、空はまだ夜の暗さのまま。

目に痛みを覚え、灯を消し、そのまま暗がりに座っている(闇座)と、聞こえてくるのは、逆風が波をを吹きあげて、船にたたきつける音ばかり。

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楽天の江州司馬を授けられしを聞く (元槇)

殘燈無焔影憧憧  残燈焔無く影憧憧

此夕聞君謫九江  此の夕べ君が九江に謫(たく)せらるるを聞く

垂死病中驚坐起  垂死の病中驚いて坐起すれば

暗風吹雨入寒窓  暗風雨を吹いて寒窓に入る

燃えつきかけた燈はもはや明るい焔(ほのお)もあげず、たよりなげに光をゆらめかせている(憧憧)。この寂しい夜に、君が九江に流された(謫)という知らせをきいた。

明日をも知れぬ重い病の身(垂死の病中)を忘れ、驚いて起き上がり、いずまいを正す(坐起)と、暗闇の中から一陣の夜風が雨をまじえ、寒々とした窓に吹きこんでくる。

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