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2013年9月12日 (木)

≪漢詩鑑賞≫旅の夜を詠った傑作

旅は、しみじみとした詩情をそそる。

特に、「旅の夜」は中々寝つかれない。

それを、≪暗愁≫と呼んで日本人は理解してきた。

「旅の夜」を詠った漢詩の傑作と言えば、『倦夜』(杜甫)と、『楓橋夜泊』(張継)を挙げる事ができる。

じっくり鑑賞したい。

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倦夜(けんや)  杜甫<五言律詩>

竹涼侵臥内  竹涼は臥内(がだい)を侵し

野月滿庭隅  野月は庭隅に満つ

重露成涓滴  重露涓滴(けんてき)を成し

稀星乍有無  稀星乍(たちま)ちに有無

暗飛螢自照  暗きに飛ぶ蛍は自ら照し

水宿鳥相呼  水に宿る鳥は相い呼ぶ

萬事千戈裏  万事は千戈(かんか)の裏

空悲淸夜徂  空しく悲しむ清夜の徂(ゆ)くを

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竹林の涼しさが、この寝室(臥内)の中まで入ってきて、野の月の光は、我が家の庭の隅々まで満ちている。

葉に結んだ露(重露)は、やがてしずく(涓滴)となって落ち、空にまばらに出た星(稀星)は、光ったり消えたりしている。

暗い所を飛ぶ蛍は、自分で光を放って照らし、水辺に宿る鳥は、互いに呼びあっている。

これらすべての事は戦争の中で行われている事を思うと、この清らかな夜がすぎてゆくことを悲しく思うのである。

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楓橋夜泊(ふうきょうやはく)  張継<七言絶句>

月落烏啼霜滿天  月落ちて烏啼いて霜天に満つ

江楓漁火對愁眠  江楓(こうふう)漁火愁眠に対す

姑蘇城外寒山寺  姑蘇(こそ)城外の寒山寺

夜半鐘聲到客船  夜半の鐘声客船に到る

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月は西に落ちて闇の中に烏の鳴く声が聞こえ、厳しい露の気配は天いっぱいに満ち満ちて、もう夜明けかと思われた。紅葉した岸の楓、点々とともる川のいさり火が、旅の愁いの浅い眠りの目にチラチラと映る。

折しも姑蘇の町はずれの寒山寺から、夜半を知らせる鐘の音が、わが乗る船にまで聞こえて、ああ、まだ夜中だったか、と知らされた。

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