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2013年3月20日 (水)

≪漢詩鑑賞≫酒を酌んで裴迪に与う(王維)

【写真】千葉公園近況

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◆「酒を酌んで裴迪に与う」(王維)を鑑賞したい

この詩は、私の好きな漢詩の一つだ。

科挙の試験にも受からず失意のどん底にあった裴迪を、人生の先輩である王維が、慰め励ました詩である。

「お前がダメだったのではない。世間の人間がどいつもこいつもダメなのだ」と王維は、まるで自分に言い聞かせるように詠じている。

※裴迪(はいてき) 盛唐の詩人。王維の無二の親友。

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酒を酌んで裴迪に与う  王維<七言律詩>

酌酒與君君自寛  酒を酌んで君に与う君自ら寛うせよ

人情飜覆似波瀾  人情の飜覆は波瀾に似たり

白首相知猶按劒  白首の相知すら猶お剣を按じ

朱門先達笑彈冠  朱門の先達は弾冠を笑う

草色全經細雨濕  草色は全く細雨を経て湿い

花枝欲動春風寒  花枝は動かんと欲して春風寒し

世事浮雲何足問  世事浮雲何ぞ問うに足らん

不如高臥且加飡  如かず高臥して且く飡を加えんには

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お酒をついで君にさしあげる。まあ一杯飲んで、ゆったりした気分になりなさい(自寛)。人間の感情なんて、いい時も悪い時もあるって、まるでうち寄せる波(波瀾)のようにくるくるかわる(飜覆)ものさ。

ともに白髪の友人同士(白髪相知)だって、利害のためには剣を取って争う(按劒)こともあるし、先に出世した人たち(先達)は、うだつが上がらず、引きを待つ者を冷笑しているのさ。

※朱門 朱塗りの門。貴顕の邸宅をいう。

※弾冠 冠のほこりを払う。つまり官途に就く準備をすること。

つまらない雑草は恵みの雨を受けてしっとりとつややかに湿っているのに、高雅な枝の花は、つぼみが開こうとしてもそこに吹く春風は冷たいのだ。

人の世の事なんぞは、まるで浮き雲のようにあてもないし、はかないものだから、とやかく言うに足りないよ。そんなことはもうあれこれ考えず、超然として自愛することだ。

※高臥 世俗を避けて隠れ住む。

※加飡 飡(さん)は食の意。

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