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2012年10月 6日 (土)

≪漢詩鑑賞≫倦夜(杜甫)

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杜甫53歳の作。成都の草堂で、寝つかれぬまま夜の思いをうたった詩である。

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倦夜けんや) 杜甫<五言律詩>

涼侵臥内  竹涼(ちくりょう)は臥内(がだい)を侵(おか)

滿庭隅  野月(やげつ)は庭隅(ていぐう)に満(み)

成涓滴  重露(ちょうろ)涓滴(けんてき)を成(な)

乍有無  稀星(きせい)(たちま)ちに有無(うむ)

暗飛自照  暗きに飛ぶ蛍(ほたる)は自ら照し

水宿相呼  水に宿る鳥(とり)は相い呼ぶ

萬事干戈裏  万事(ばんじ)は干戈(かんか)の裏(うら)

空悲淸夜徂  空(むな)しく悲しむ清夜の徂(ゆ)くを

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林の涼しさ(竹涼)が、この寝室(臥内)の中まで入ってきて

野のの光は、我が家の庭の隅々まで満ちている

葉に結んだは、やがて滴(涓滴)となって落ち

空にまばらに出た(稀星)は、光ったり消えたりしている

暗いところを飛ぶは、自分で光を放って照らし

水辺に宿るは、お互いに呼びあっている

これらすべての事は戦争(干戈)の中で行なわれている事を思うと

この清らかな夜(清夜)が過ぎて行く事を悲しく思うのである

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