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2012年7月31日 (火)

≪漢詩鑑賞≫酒を酌んで裴迪に与う(王維)

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酌酒輿裴迪(酒を酌んで裴迪に与う) 王維

酌酒輿君君自寛  酒を酌んで君に与う君自ら寛ゆる)せよ

人情飜覆似波瀾  人情の飜覆(はんぷく)は波瀾に似たり

白首相知猶按劒  白首(はくしゅ)の相知すら猶お剣を按じ

朱門先達笑彈冠  朱門の先達は弾冠(だんかん)を笑う

草色全經細雨濕  草色(そうしょく)は全く細雨を経て湿(うるお)

花枝欲動春風寒  花枝(かし)は動かさんと欲して春風寒し

世事浮雲何足問  世事(せじ)浮雲何ぞ問うに足らん

不如高臥且加飡  如かず高臥(こうが)して且(しばら)く飡(さん)を加えんには

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お酒をついで君にさしあげる。まあ一杯飲んで、ゆったりした気分になりなさい(自寛)。人間の感情なんて、いい時も悪い時もあって、まるで打ち寄せる波(波瀾)のようにくるくる変わる(飜覆)ものさ。

ともに白髪の友人同士(白首相知)だって、利害のためには剣を取って争う(按剣)こともあるし、先に出世した人達(先達)は、うだつが上がらず、引きを待つ(弾冠)者を冷笑しているのさ。

つまらない雑草は恵みの雨を受けてしっとりとつややかに湿っているのに、高雅な枝の花は、つぼみが開こうとしてもそこに吹く春風は冷たいのだ。

人の世の事なんぞは、まるで浮き雲のようにあてどもないし、はかないものだから、とやかく言うには足りないよ。そんなことはもうあれこれ考えず、超然(高臥)として自愛することだ。

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