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2012年6月 6日 (水)

≪漢詩鑑賞≫春夜雨を喜ぶ(杜甫)

E8455950

杜甫50歳の作。四川省の成都(=錦菅城)郊外の草堂で、恵まれた自然を楽しみながら、春の雨をうたった詩である。ここでは、雨を擬人化して、そのひそかな到来を歓迎している。喜びに溢れた杜甫の心情が伝わる。

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春夜雨を喜ぶ 杜甫<五言律詩>

好雨知時節  好雨(こうう)時節(じせつ)を知り

當春乃發生  春に当って乃(すなわ)ち発生す

随風潛入夜  風に随(したが)って潜(ひそ)かに夜に入り

潤物細無聲  物を潤して細やかにして声(こえ)無し

野徑雲倶黑  野径(やけい)雲は倶(とも)に黒く

江船火獨明  江船火(こうせんび)は独り明(あきら)かなり

曉看紅濕處  曉に紅の湿(しめ)れる処を看(み)れば

花重錦官城  花は錦官城(きんかんじょう)に重からん

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よい雨(好雨)は、その降るべき時節を知っており、春になると降り出して、万物が萌えはじめる。

雨は風につれて、ひそかに夜中まで降り続き、万物をこまやかに、音もたてずに潤している。

野の小道(野徑)も、たれもめる雲と同じように真っ黒であり、川にうかぶ船のいさり火だけが明るく見える。

夜明け方に、赤いしめったところを見たならば、それは錦官城に花がしっとりぬれて咲いている姿なのだ。

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