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2012年2月20日 (月)

≪漢詩鑑賞≫ 商山早行(温庭筠)

4b

◆温庭筠(おんていいん)

晩唐の詩人。若いころから酒とばくちにうつつをぬかし素行は悪かったという。

しかし、腕組みを八回すれば、たちまち八韻(16句)の詩が出来上ったと言われるほど文才は豊かであった。

(し)の作者としても、有名である。

※詩と詞

・・・詞とは、音楽にのせて歌う「ことば」(曲子詞)という意味。温庭筠は、貴族の子弟と遊里に入りびたっては妓女などとたわむれ、同じように歌をうたい、「詞」をつくった。当初は、別名「詩余」(詩の余り)と呼ばれ、戯れの遊びとして蔑まれいていたが、詞は唐の滅亡とともに、五代へと受け継がれ、宋代に全盛を迎えた。(「唐詩」に対して「宋詞」といわれる)音楽にのせて歌うからこそ、豊かな情感が表現されるのだろう。

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商山早行(商山の早行) 温庭筠<五言律詩>

晨起動征鐸  晨(あした)に起きて征鐸(せいたく)を動かす

客行悲故郷  客行(きゃくこう)故郷を悲しむ

雞聲茅店月  鶏声(けいせい)茅店(ぼうてん)の月

人迹板橋霜  人跡(じんせき)板橋(ばんきょう)の霜

槲葉落山路  槲葉(こくよう)山路(さんろ)に落ち

枳花明驛牆  枳花(きか)駅牆(えきしょう)に明らかなり

因思杜陵夢  因(よ)りて思う杜陵(とりょう)の夢

鳧雁滿囘塘  鳧雁(ふがん)回塘(かいとう)に満つるを

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『商山の早行』は、山の宿場の早朝の旅立ちをうたった詩<五言律詩>である。

律詩は、二句一組で一聯といい、首聯、頷聯、頸聯、尾聯の四聯で構成される。

頷聯と頸聯が必ず対句になるのが律詩の重要なきまりになっている。

首聯(しゅれん)

朝早く起き、馬の首につけた鈴(征鐸)を鳴らして、いよいよ出発する時、旅にあるこの身には、故郷のことがしきりに思い出されて、つらくさびしい。

頷聯(がんれん)

時をつげる鶏の声の中、沈みかけた月がわびしい茅葺の屋根の上に残っている。板を渡しただけの粗末な橋(板橋)の上に霜が降り、その上にはもうだれかが通ったのか、くっきりと足跡がついている。

頸聯(けいれん)

かしわの葉(槲葉)の降りしいている山道を進んでいくと、からたちの花(枳花)が、宿場の古びた土塀(駅牆)を背景にして、白く明るく咲いている。

尾聯(びれん)

見果てぬ夢の名残のように、故郷長安あたりの景色(杜陵)が目に浮かぶ。今ごろは、渡り鳥たち(鳧雁)が池のあたり(回塘)いっぱいに群れ浮かんでいることだろう。

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