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2012年1月 5日 (木)

≪漢詩鑑賞≫洞庭に望む(孟浩然)

S056hushui

洞庭(どうてい)湖は中国最大の湖。湖畔の岳陽楼(がくようろう)からの風光は天下の絶景とされている。洞庭の大自然を前にして、舟も楫(かじ)も無い自分。「景」より触発され「情」を対比させている。科挙に及第出来ず各地を放浪した盛唐の詩人・孟浩然の傑作である。

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臨洞庭 (洞庭に臨む)

八月湖水平  八月湖水平なり

涵虚混太清  虚を涵(ひた)して太清(たいせい)に混ず

仲秋八月の洞庭湖は、湖面は平らに果てしなく広がる。湖の水は大空をひたし、最も高い太清(天)までとどき、天空と湖水が混じり合う。

氣蒸雲夢澤  気は蒸す雲夢沢(うんぼうたく)

波撼岳陽城  波は撼(ゆる)がす岳陽城

湖面からたち上る雲や霧は、雲・夢の大湿地帯いちめんにたち込め、湖面に立つ波は、ここ岳陽の街全体をゆり動かさんばかりである。

欲濟無舟楫  濟(わた)らんと欲するに舟楫無し

端居恥聖明  端居(たんきょ)聖明(せいめい)に恥ず

かくも広大な湖面を渡ろうと思っても、舟もかじもみあたらない。かといって、何もせずにいれば天子の恩徳に対して自らの不明を恥じいるばかりだ。

座觀垂釣者  座(そぞろ)に釣を垂るる者を観て

徒有羨魚情  徒(いたずら)に魚を羨むの情あり

見るともなく釣り糸を垂れている人を眺めては、ただ魚を得たい気持ちを起こすばかりである。(※魚を得たい・・・官職を得たい気持ちをさす)

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