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2011年10月28日 (金)

≪漢詩鑑賞≫黄鶴楼 作・崔顥

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◆黄鶴楼(こうかくろう)とは?

揚子江を臨む湖北省にある楼で、次のような伝説がある。

酒店に来た奇妙な老人が、酒代の代りに壁に黄鶴を描いた。この黄鶴が、手をたたくと舞いを舞うので、評判が立ち店は大繁盛。

十年後老人が来て、黄鶴に乗って飛び去った。店主は、楼を建て黄鶴楼とした。すると、仙人が黄鶴に乗ってこの地を過ぎた。

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◆作者・崔顥(さいこう)

作者の崔顥は、才能はあったが、賭博と酒を好み、妻も美人をえらび飽きると数回もとりかえたという。晩年は、風格の高い詩境に達した人物。

この詩『黄鶴楼』は李白も絶賛した。

李白は、黄鶴楼に登ったが「崔顥以上の詩はできない」として作らなかった。

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黄鶴樓(こうかくろう) 崔顥 <七言律詩>

昔人已乘黄鶴去  昔人已に黄鶴に乗りて去り  

此地空餘黄鶴樓  此の地空しく余す黄鶴楼

昔の伝説の中の仙人は黄色い鶴に乗って去ってしまい、今、この地には、その伝説を伝える黄鶴楼だけがとり残されたようにあるばかり

黄鶴一去不復返  黄鶴一たび去って復た返らず

白雲千載空悠悠  白雲千載空しく悠悠

黄鶴は仙人を乗せて、一たび去ったらもう再び返って来ることはなく、ただ、白雲だけが千年の昔も今も変わらぬ姿で何のかかわりもなげに、はるかな大空にポッカリ浮かんでいる

晴川歴歴漢陽樹  晴川歴歴たり漢陽の樹

芳草萋萋鸚鵡州  芳草萋萋たり鸚鵡州

晴れわたった揚子江の向こう岸には、くっきりと漢陽の街の木々が見え、中州には芳しい花の咲く草が生い茂っている、あそこは鸚鵡州(※)

日暮郷關何處是  日暮郷関何れの処か是なる

煙波江上使人愁  煙波江上人をして愁えしむ

昔をしのぶうちにもやがてたそがれて、ふと我が故郷(郷関)は、と見やれば、川面に夕靄(ゆうもや)がたちこめ、望郷のうれいは胸をひたす

☆鸚鵡州(おうむしゅう) 揚子江の中州の名。後漢末、魏の黄祖が、江夏の大守だった時、「鸚鵡賦(おうむふ」を作って有名であった文人禰衡(でいこう)をここで殺したのにちなんで名づけられた

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