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2011年10月24日 (月)

≪漢詩鑑賞≫ 王昭君 (白居易)

漢詩には、王昭君(漢の元帝の時の宮女)を題材としたしたものが少なくない。当時、元帝は、宮廷画家に、宮女たちの肖像画を描かせ、その中から気に入った者を寵愛した。そこで、宮女たちはこぞって賄賂を贈り、美しく描かせようとした。だが王昭君だけは贈らなかった。

そのために、王昭君は絶世の美人でありながら醜女に描かれ、元帝の寵愛を受けることなく、政略結婚の犠牲として匈奴の王に嫁がされた。別れのあいさつに進み出た王昭君を見て、元帝は大いに悔やみ、その後事情を調べて画家を殺したという。

この詩、『王昭君』(白居易)は、匈奴に嫁がされた、王昭君の悲しみをうたった作である。

Article108

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王昭君  白居易

満面胡沙満鬢風 (おも)に満つる胡沙鬢(こさびん)に満つる風

眉銷殘黛瞼銷紅 眉は残黛(ざんたい)(き)え瞼(かお)は紅銷(き)

愁苦辛勤顦顇盡 愁苦辛勤(しんぎん)して顦顇(しょうすい)し尽くれば

如今卻似畫圖中 如今(いま)ぞ卻(かえ)って画図(がと)の中に似たり

漢を離れてはるばる来た胡(北方の異民族の住んでいる地域)の地、顔は砂漠(沙)の塵にまみれ、ほつれた鬢(顔の左右側面の髪)は風に流れる

美しい眉をえがいたうすずみも、豊かなほおにさした紅も、いつしか色あせた (※銷:消える。※残黛:褪せて消えかかったまゆずみ。※瞼:顔。)

悲しみ、苦しみの為(愁苦辛勤して)げっそりとやせ衰えてしまい(顦顇し尽くれば)

今の私の姿は、皮肉にもあの醜婦の肖像画そのものになってしまっている (※卻:逆に。※畫圖:画家が描いた醜くかかれた肖像画)

因みに、この白居易の詩、『王昭君』は二首連作なので、参考までに「その二」を紹介する。

王昭君(その二)

漢使却回憑寄語  漢使(かんしき)却回(きゃくかい)す憑(よ)りて語を寄す

黄金何日購蛾眉  黄金何(いずれ)の日か蛾眉(がび)を購(あがな)わんと

君王若問妾顔色  君王若(も)し妾(しょう)が顔色を問わば

莫道不如宮裏時  道(い)う莫(なか)れ宮裏の時に如かずと

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