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2011年10月29日 (土)

どうなる日本?~TPP議論≪4≫

TPPの問題とは、米国の圧力(=平成の開国)である。しかし、その圧力にどう対処するか?が問題である。しかし、民主党政権は「その圧力にどう対処するか?」の方針は何一つ示さない。徳川末期の武家政権と同じように“統治能力”を失っている。

今日もTPPについてだが、幕末の偉人(愛国者たち)の歴史を通じて「攘夷」論と、「開国」論について考えてみる。歴史は、示唆に富んでいて面白い。

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◆「攘夷」論と「開国」論

昨今のTPP議論を見ると、幕末の「攘夷」論と、「開国」論の“対立”抗争に似ている。

TPPの議論とは、日本国がどのように生きるかという問題である。TPP問題とは、単なる「経済」論ではなく、「政治・外交」論であり、「文化・思想」論である。総合的な、国力が問われている問題である。

私の未熟な歴史認識で述べるならば、当初、黒船が来航するまでは、日本人は、外国思想を嫌悪しかつ排斥しようとするナショナリズム(=攘夷論)では一致していた。

※攘夷論・・・江戸末期、外国との通商に反対し、外国を撃退して鎖国を通そうとする排外思想のこと。のちに「尊皇」論と合流して<討幕運動>へと“変質”していった。

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◆幕末の先人・愛国者たち

外国の文化(キリスト教)の侵入を防ぎ、徳川将軍を中心とする「武家統治」を維持しようとする攘夷論、古代以来の神国日本の象徴的存在である天皇を中心とする「朝廷統治」を主張する攘夷論、どちらも当初はナショナリズム(=攘夷論)では一致していた。

しかし、やがて欧米との“軍事力の違い”や、欧米列強によるアジア侵略など“世界の動き”を知ると、「開国」論が(一方のナショナリズムとして)台頭した。

幕府の大老・井伊直弼は、時代を先取りし、幕府型「開国路線」をとって吉田松陰らを弾圧した。(安政の大獄)

吉田松陰の辞世は、「身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも留め置かまじ大和魂」とある。

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◆天皇の勅許が“決め手”

坂本龍馬が、「薩長同盟」を実現させるまでは、幕府と共に「開国」派だった薩摩藩と、「攘夷」派の長州藩は対立していた。

井伊大老が、“無勅許”で日米修好通商条約を締結(1858年)したことで、「攘夷」論は、「尊皇論」と合流して「尊皇攘夷」運動へと発展した。

しかし、列強の圧力により「(修好通商条約に)天皇が勅許を出した」(1865年)ことにより、「尊皇」と「攘夷」は結び付かなくなった。

「尊皇攘夷」は、「尊皇開国」へと変質し、やがて、それは<討幕運動>へと収斂していくのである。

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幕末の「開国」「攘夷」という相反する「政治路線」は、「討幕」という「政治行動」に収斂していった。そして、明治政府は、「開国」を選択して、「富国強兵」「殖産興業」を優先させた。

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