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2011年7月23日 (土)

《漢詩鑑賞》 長干行(ちょうかんこう)李白

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李白は杜甫と並んで中国を代表する大詩人である。杜甫の「詩聖」に対して、李白は「詩仙」と言われている。

この詩『長干行(ちょうかんこう)』(李白)は、夫を行商に出した若い人妻の気持ちを歌ったもので、詩はすべて妻の少女時代の回想から始まってやがて人妻として留守をまもる女性の心理を写し出している。

李白は天才詩人である。李白は豪放であって筆の運ぶのにまかせて句ができあがるというが、女性を歌わせても天下一品であると言える。

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 長干行(ちょうかんこう) 李白

妾髪初覆額  妾(しょう)が髪初めて額を覆うとき

折花門前劇  花を折って門前に劇(たわむ)る

※ 私の前髪がやっと額を覆うようになった少女の頃、私は花を折って門前で無心に遊んでいました。

郎騎竹馬来  郎(ろう)は竹馬に騎(の)って来り

遶牀弄青梅  牀(しょう)を遶(めぐ)って青梅を弄す

※ あなたは竹馬にまたがってやって来て、二人はベッドのまわりで青梅の実をもてあそび、おままごとをしたものでした。

同居長干里  同じく長干(ちょうかん)の里に居り

兩小無嫌猜  兩(ふた)つながら小くして嫌猜無し

※ 私たちはこの長干の里に住んでいていつも一緒。二人ともまだ幼かったので疑うこともなく無邪気なものでした。

十四為君婦  十四君が婦(ふ)と為り

羞顔未嘗開  羞顔(しゅうがん)未だ嘗て開かず

※ 十四の歳に私はあなたの嫁になりましたが、私はもう恥ずかしさが先にたって、一度も笑うこともありませんでした。

低頭向暗壁  頭を低(た)れて暗壁に向かい

千喚不一回  千喚(かん)するも一も回らさず

※ うなだれて、暗い壁の方を向いたまま、千回呼ばれても、一回も振り向きません。

十五始展眉  十五始めて眉を展(の)べ

願同塵與灰  願わくは塵と灰とを同(とも)にせん

※ 十五になるとはじめて明るい顔になり、塵や灰になった後までも、あなたと一緒に暮らしたいと願いました。

常存抱柱信  常に抱柱(ほうちゅう)の信を存し

豈上望夫臺  豈(あ)に望夫台に上らんや

※ あなたの変わらぬ愛は、あの尾生の信のようであり、夫の帰りを待ちわびる望夫台に登ることなど、考えられませんでした。

十六君遠行  十六君遠行し

瞿塘艶預堆  瞿塘(くとう)の艶預堆(えんよたい)

※ 十六の年、あなたは遠いところに旅に出かけ、あの瞿塘峡の艶預堆をさかのぼっていきました。

五月不可觸  五月触る可(べ)からず

猿聲天上哀  猿声(えんせい)天上に哀し

※ 仲夏五月、長江は増水していて、とても近づけません。両岸になく猿の声だけが、悲しげに大空に響いているでしょう。

門前遅行跡  門前(もんぜん)行跡(こうせき)遅く

一一生緑苔  一一緑苔(りょくたい)を生ず

※ 我が家の門前には、あなたの帰りが遅いので、あなたの残した足跡の一つ一つにもう緑の苔がついていました。

苔深不能掃  苔深くして掃(はら)う能(あた)わず

落葉秋風早  落葉秋風早し

※ 昔はびっしりと深く生え、掃うこともできません。早くも秋風が吹いて、木の葉が落ちています。

八月胡蝶来  八月胡蝶(こちょう)来たり

雙飛西園草  双(なら)び飛ぶ西園の草

※ もう仲秋の八月、胡蝶が飛んできました。それはつがいで、仲よく西の庭園の草の上をひらひらと飛んでいます。

感此傷妾心  此れに感じて妾が心を傷ましむ

坐愁紅顔老  坐(そぞ)ろに愁う紅顔の老ゆるを

※ それを見るにつけても、私の心は傷みます。この女盛りの若々しい紅顔が老けて行くのがなんとなく悲しくなります。

早晩下三巴  早晩三巴(さんぱ)を下らん

預將書報家  預め書を將(も)って家に報ぜよ

※ あなたが三巴から長江を下ってお帰りになるのはいつなのでしょう。その時は前持って手紙でお知らせくださいね。

相迎不道遠  相迎えて遠きを道(い)わず

直至長風沙  直ちに至らん長風沙(ちょうふうさ)

※ 遠いなどとは言いません。お迎えに行きます。このまま、まっすぐに長風沙までまいりましょう。

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コメント

参考にさせて頂きました。
ありがとうございます。

投稿: 愚者 | 2011年8月 1日 (月) 18時08分

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