老子の世界
◆老子『道徳経』第14章より
しっかりと見ないから、何も見えない。
それは形のないものと呼ばれる。
しっかりと聞かないから、何も聞こえない。
それは音がないものと呼ばれる。
しっかりとつかまないから、何もつかめない。
それは実体のないものと呼ばれる。
これらを三つつきつめることはできず、混ざりあって一つになっている。
上にあっても明るくなく、下にあっても暗くない。
目に見えず、どんな名前でも呼びようがない。
それはまた無にもどって行く。
それは形のない形と呼ばれ、イメージのうかばない形と呼ばれる。
それはつかまえにくいものである。
近づいて行ってもその顔は見えず、ついて行ってもその後ろ姿は見えない。
遠い過去の「道」をつかまえ、現在あるものを制御すると、原始の始まりが理解できる。
これが「道」の本質である。
☆・・・・・・☆・・・・・・☆・・・・・・☆
| 固定リンク
« 孫の初めての外泊 | トップページ | 老子の世界 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- ≪漢詩鑑賞≫王維、美的世界(2019.02.02)
- ≪漢詩鑑賞≫白頭を悲しむ翁に代る(劉希夷)(2019.01.21)
- ≪漢詩鑑賞≫菊を東籬の下に採り、悠然として南山を見る(陶淵明の世界)(2018.12.15)
- ≪漢詩鑑賞≫王十八の山に帰るを送り仙遊寺に寄題す(白居易)(2018.11.30)
- ≪漢詩鑑賞≫登高(杜甫)(2018.11.12)
コメント